メニュー

匂いがしない

嗅覚障害について

嗅覚障害の分類

嗅覚障害は以下のように分類されます。

  1. 気導性嗅覚障害 においの物質が嗅裂の嗅粘膜に届かなくなることで起こります。鼻粘膜の腫れや分泌物によって、においが嗅粘膜まで届かなくなり、嗅神経がにおいを感じられなくなります。

    • 原因となる疾患: アレルギー性鼻炎、鼻中隔弯曲症、副鼻腔炎(特に好酸球性副鼻腔炎)など。

  2. 嗅神経性嗅覚障害 嗅粘膜や嗅神経の萎縮や炎症が原因で起こります。ウイルス性感冒や外傷による嗅神経の断裂が主な原因です。

    • 原因となる疾患: ウイルス性感冒、外傷、抗腫瘍薬の使用、慢性副鼻腔炎・好酸球性副鼻腔炎など。

  3. 中枢性嗅覚障害 嗅球から大脳に至るまでの経路に異常が生じることで起こります。

    • 原因となる疾患: 頭部外傷、脳疾患(脳腫瘍、脳出血、脳梗塞)、パーキンソン病、アルツハイマー型認知症など。

嗅覚障害の検査方法

  • 副鼻腔レントゲン: 副鼻腔炎の有無を確認します。

  • 鼻咽腔ファイバー: 内視鏡で鼻腔内の異常を確認する検査です。直径2~3mmの柔軟な管を使用します。

  • 静脈性嗅覚検査(アリナミンテスト): ニンニク注射を行い、においを感じるまでの時間を計測して嗅覚障害の程度を判断します。

  • 基準検査(T&Tオルファクトメトリー): 濃度別に分けられた5種類のにおい物質を嗅ぎ分けて、においの判断能力を調べます。

嗅覚障害の治療方法

新型コロナウイルスによる嗅覚障害を含め、以下の治療法があります。

  • 副鼻腔炎の場合: 鼻処置やマクロライド系抗菌薬の服用を行います。通院治療で効果がない場合は手術治療を行います。

  • 感冒後の嗅粘膜・嗅細胞の障害: ステロイドの全身または局所投与で改善する場合があります。

  • 鼻副鼻腔に異常がない場合: 当帰芍薬散や嗅覚刺激療法が有効である可能性があります。

  • 味覚障害患者で血清亜鉛が低い場合は亜鉛製剤の投与が適応となる場合があります。

 

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME