代表的な疾患は外耳道炎です。過度の耳掃除（入浴後綿棒での掃除も含む）が原因として多いようです。意外と無意識に耳掃除をして次の朝から耳が痛いパターンが多いようです。また、外耳道の毛穴から細菌が侵入しておできができることもあります。また、カビ・ウイルスが原因で外耳道炎を起こすこともあります。

次に小さいお子さんが風邪と併発するのが、急性中耳炎です。大人では、風邪気味で飛行機に乗ったあとから、耳が痛い・耳が詰まることがあります。航空性中耳炎といいます。気圧の変動に適応できず生じる中耳炎です。新幹線でトンネルに突入した時、高速エレベーターに乗った時にも同様に発症することがあります。

他にも、外耳・中耳と直接関係なく耳が痛くなる疾患があります。急性咽喉頭炎や扁桃炎が耳の奥に痛みを感じることがあります。放散痛といいます。
耳前部を中心に耳が痛いときは、顎関節症の可能性があります。前日に固いものを食べたり、長時間大きな口を開ける機会があったり（歯科受診後）、もともと歯並びが悪かったりすると発症する耳の痛みです。
耳の後ろが痛いときは、頚肩腕症候群が原因のことが多いです。前日細かい作業（縫物、パソコンのタイピング等）を行った後から発症する方が多いようです。同時に、肩こり・頭痛も併発する方が多いようです。